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8月21日まちセン例会 [2011.08.21]>トップ

公式戦結果

例会公式戦記録 2011.08.21
ボード 白 番 黒 番 結 果
1.1  金城 流菜   山田 真明  0-1
1.2  金城 透弥   高橋 栄三  1-0
1.3  内田 大河   金城 康弘  0-1
2.1  山田 真明   内田 大河  1-0
2.2  高橋 栄三   天   風  1-0
2.3  金城 康弘   金城 透弥  0-1
2.4  山田 明弘   金城 流菜  1-0

2011年度1期ブリッツ大会 [2011.08.07]>トップ

ブリッツ大会

チェス大会のプロフィール
大会名 2011年度1期ブリッツ大会
日 時 7月29日
場 所 花園集会所
形 式 スイス5ラウンド
持時間 3分+2秒/手累加

ブリッツ大会結果 2011.07.29
氏 名 クラス
今野  周   5.0 01 優 勝
佐藤  翼   4.0 02 準優勝
山田 明弘   4.0 03 第3位
長内 亮太   3.5 04    
松浦 勇希 3.0 05 B優勝
金城 琉菜 3.0 06    
高津 優大 3.0 07 A優勝
金城 透弥 3.0 08    
金城 康弘 3.0 09    
内田 大河 3.0 10 特別賞
佐々木 翼 2.0 11    

 タイブレーク :①相手得点合計、②勝者得点合計、③シード

氏 名 クラス
高津 大洋 2.0 12    
渋谷 快成 2.0 13    
高津 大弥 2.0 14    
中貝 省吾 2.0 15    
高谷 奈央 2.0 16 C優勝
高谷 亮太 1.5 17    
中貝 勇作 1.0 18    
斎藤しゅう 1.0 19    
斎藤 りん 0.0 20 敢闘賞


ゲーム・アナリシス(1) [2011.08.06]>トップ

日本の子どもたちに本物のチェスを!

 GM自身のゲーム・アナリシス(棋譜解説)を読む、これはもう、チェスの上達に欠かせないものでしょう。 ところが大きなネックとなるのが語学です。

最近は上級者向けの本も日本語に訳されて出版されるようになりました。 また、最近のゲーム解説においても、ご存知の通り、 小島さんのブログ馬場さんのブログ戎棋夷説などのサイトは秀逸です。 しかし、それでも足りませんし、子どもが読めることを意識しているものは少ないのが現状です。 そこで函館のサイトをお借りして、GMアニッシュの棋譜解説を月1ペースくらいで中継していくことにしました。 アニッシュ公式サイト の宣伝をするのは当然ですが、この企画にはもっと壮大な目的があります。

子どもが読める簡明な日本語で、ネット上にあふれるインチキ解説でない、本物のチェスを広める、題して「日本の子どもたちに本物のチェスを」です!

なお、チェスベースというソフトを使うと、動くチェス盤で棋譜を鑑賞できる便利なホームページが作成できます。この原文はそうなっています。そのままアップしますのでご参照ください!(全体を縮小表示すると見やすいかも)以下は、その中からの抜粋を、緑色で示した私自身のコメントを含めて掲載しておきます。ご堪能ください。(kamiyakumo)

スメーツとギリ

<スメーツ(左)とギリ,アニッシュ(右)>

第一弾 対スメーツ戦の棋譜解説

図1 黒番次の一手は?

図1

 図1は、7月に行われた2011年度オランダ選手権から。

黒番は、17歳の誕生日を迎えたばかりの若き天才GMアニッシュ。 対する白番のGMスメーツは昨年アニッシュからタイトルをうばったチャンピオン。 この雌雄を決する大一番は、とんでもないファイトになりました。 では、アニッシュ自身の解説をどうぞ。

ヤン,スメーツ vs. ギリ,アニッシュ

(図1より) 19...f5! 

 こんな美しい手を指せれば誰でも気分がいい。ポイントとなっているのは c3 ナイトが役立たずで、 e4 あるいは f4 あたりのねらいができる点だ。

 22.Red1 (図2)

図2 黒番次の一手は?

図2

 (図2より)22...Rd8

 僕が当初意図した強手は、 22...0-0-0! 23.Qe2 Qc7 24.Rd6 だが、僕は次のようにポーンの働きが悪くなるのがいやだった。 24...f4 25.Bh2 Nc5 26.Rxd8+ Rxd8 27.Rxd8+ Qxd8

それは、僕のまちがいだった。というのは白がビショップをゲームに参加させることは、困難だからだ。 28.f3 Qd4!(変化図3)

変化図3 23...Qd4!まで

変化図3

 変化図3の後、Bg1 をねらう 29.Qe1!? はムダである。以下、29...e4! 30.fxe4 Qb4! 31.a3 Qa5! 32.e5 Bxe5! 33.Qxe5 Nb3+ 34.cxb3 Qxe5 まで美しいコンビネーションで黒勝ち。

 この段落は私が原文に付け加えたものである。当初アニッシュの解説は 28...Qd4! で終わっていたが、29.Qe1 とされて Bg1 をねらわれたらどうするか気がかりになった。上級者には当然の結論なのだろうが、よく分からない。そこで自分の頭で考え、出た結論が上の変化である。

ある日アニッシュ本人にその変化を直接聞いてみて確認を取った。その変化を解説に付け加える方がいいそうである。 このように棋譜を見ながら疑問を持って考えてみれば、まちがいなく上達する。

疑問があれば自分で考えてみる。自分なりの結論が出たらそれをぜひメールなどで教えていただきたい。

図4 白番次の一手は?

図4

そして 25.Qg6 に対する黒の手は??

 23.Qe2 Ke7! 

 24.Qh5?  

 僕の強い応手によって手損になる手だ。 24.f3! が、手損と真逆の手だった。 このポジションは、最初ほとんど勝ちだと思っていた。 しかし、実際にはほど遠い。 e5 ポーンと重要なマスを守りながらピースを繰り替えるのは、 そんなに簡単ではない。

 24...Rhg8! 図4

 強い応手。明らかに Qg6 を期待した h5 クイーンがおかしく見える。

 (図4より) 24.Qe2!

 ヤンが恥を忍んで手をもどすのか、その手が最強なだけに気にしていた。 とはいえ、戦いを続けるにはそれしかない。 25.Qg6 とくれば・・・(この次の黒の手を当ててみてください!)

変化図5 30...f4まで

変化図5

25...Nf8! 26.Rxd8 Nxg6 27.Rxg8 Bf8!? 28.Rxg6 Kf7 29.Rd8 Kxg6 30.Rxf8 f4(変化図5)

 これで、白が 31.Bh2 とビショップを引いても、黒からの 31...Qxg2 からビショップを取る手順を防ぐことができない。

グランド・マスター、アニッシュは淡々と手順を示しただけだ。しかし、 クイーンとルークを自陣に呼び込んでそれらを抹殺し、返す刀で相手のビショップを叩く手。本当にこんな手を、人間が読んで指しているものなのだろうか?

アマチュアのチェスとはまったく別のゲームではないのか??

・・・そう、これが本物のチェスだ!

 この自戦記のチェス盤がついた原文は、 ここに 置いてあります。また、 アニッシュ公式サイト にはさらに多くの棋譜解説があります。探してみてください。


チェスの用語について

チェス用語は小さくない問題です。 中国、フランスではどんどん自国語を使用しますが、日本では、英語をそのまま用語として使っているのが普通です。それがいいかどうか別にして・・・。 たとえば「駒の繰り替え」とは言わず、やはり「マヌーバー」でしょう。将棋用語の転用もありますが、「手筋」と「コンビネーション」や「タクティクス」は同じようでいて、実は微妙にちがいます。

訳しているスタッフは山田弘平と私ですが、子どもたちが使えるような自然な言い回しをこころがけたつもりです。困ったときは、チェス用語小辞典(英和)――読解と上達のために(西村裕之さん著作)のサイトを参照しました。そのサイトは本物中の本物。ぜひ一度ご覧ください。

このサイトや、「日本の子どもたちに本物のチェスを」プロジェクトについてご意見やご質問があればぜひお聞かせください。ANISHGIRI.CONTACT@GMAIL.COM まで。もちろん日本語でOK!