
ホウ・イーファン © Chessbase
チェスの女子世界チャンピオンはホウ・イーファン

ホウ・イーファン © Chessbase
9月10日から中国で行われていた女子世界選手権で、現チャンピオンのウシェニナ(ウクライナ)を破り、ホウ・イーファン(中国)がチャンピオンになりました。
ホウ・イーファンは16歳でそのタイトルをすでに取っていましたが、昨年の勝ち抜き形式で決める世界選手権に敗れていました。
現在19歳、ウシェニナに対し、4勝3分0敗の大差で再度チャンピオンに返り咲きました。
この大差について、コーチのハリフマンは、「女子にはチェスがどうこうでなく、感情的な部分も大きい。」「とにかく、敵地中国でのマッチは不利だ。」などと語っていました。
「みんなが思っているほど簡単に勝てたわけじゃない。」「でも地元の期待は分かっていたので、勝ててうれしい。」と、インタビューに答えていたホウ。 「次はもっと人生に広がりが出るようにしたい。」という抱負も語っていました。
中国はもともと中国象棋が盛んな国でした。国家プロジェクトを立ち上げ、チェス界で中国のパワーを見せつけるまでにそれほど年数はかかりませんでした。すばらしい成果だと思います。日本がその気になれば、それ以上の成果があるはずと思うのですが、それは、かいかぶりなのでしょうか?
カールセン 対 アナンド 夢のマッチが実現!


カールセン(左)、アナンド © Official website
来たる11月7日から、インドのチェンナイで男子(というより男女共通の)チェス世界選手権が行われます。
実力も権威もそなわった40代チャンピオンのアナンド(インド)、そして、そのアナンドのはるか上、史上最高のレーティングを持つ若き天才カールセン(ノルウェー)、その二人の対決は長い間チェス・ファンの夢だったと言えます。とうとう、その夢のマッチが実現しました!
誰もがカールセン優勢は認めていますが、これまでマッチ戦でクラムニック、ゲルファントら名うての強敵を撃破してきたアナンドですから、何が起こるか分かりません。まちがいなく一番期待できるマッチになるでしょう。
なお、マッチは12回戦のクラシカル・チェスです。それでどちらも 6.5 点を取らなかった場合は、ラピッド4局のタイブレーク。それで決まらなければ2局のブリッツを5回繰り返し、最後はアルマゲドンとなっています。
この場合、クラシカルとは40手120分+20手60分+15分(1手ごとに10秒累加)の持ち時間です。これはチェス公式戦としてはおそらく最長でしょう。これ以上の持ち時間だとプレーヤーへの拷問になるでしょうから・・・。
<世界チェス選手権の 公式サイト (英語) >
FIDEグランプリ・パリ大会
次期の世界選手権挑戦者を決める大会に出場するためにFIDEグランプリとワールドカップがすでに行われてきました。その最終戦が今パリで行われているものです。これに、アニッシュ・ギリ君(オランダ19歳)が出場しています。
彼は函館チェス教室を応援してくれています。今度はこちらが彼を応援したいと思います。くわしくは 公式サイト (日本語)をご覧ください。